石井院長コラム|人生100年

Ishii Clinic Column

人生100年
The 100-Year Life — A New Vision of Longevity

Vol.2
石井院長コラム



石井院長コラム



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健康・長寿



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読了 約4分

『人生100年』という言葉、聞かれたことはあると思います。今日はその話をしましょう。

今から10年ほど前、英国で出版され、わが国で和訳された『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社)で提唱された言葉です。当時、多くのマスコミで取り上げられ、2017年9月には安倍元首相を議長とする「人生100年時代構想会議」が発足するなど、もはや当時、流行語となりました。

私の患者さんは高齢者が多いこともあり、それ以来、私も診察室で人生100年説――単に「100歳まで元気に生きよう!」というだけですが――を唱えています。

反応はさまざま

この人生100年、話す相手により反応は様々で、興味深くもあります。特に若い人の場合「自分はそんなに長く生きたくない」と言う方が多い。足腰が弱くなり、認知症になってまで他人に迷惑をかけたくないと。

高齢者でもそのように言われる場合がありますが、それは本心ではないと考えています。というのも、「100歳までは…」という私の言葉に対し、ほとんどの方が明るい反応を示されるからです。

診察室で私にそう言われ、帰宅後、さっそく息子さんに言ったら、「まあいいけど、100歳までにしといてくれよ」と言われたと、その時の表情がとても嬉しそうだったのが記憶に残っています。

人はだれしも長生きしたいというのが本当の気持ち。70歳であろうと80歳であろうと90歳であろうと、何歳であろうとその気持ちに変わりはないのです。

114歳の産婦人科医

最近、国内最高齢になった114歳の賀川滋子さんという方がいます。この方は80代まで産婦人科医としてがんばってこられた方です。日本最高齢になった時のインタビューで「これからも毎日、元気でいたい」というようなことを言われていたのが印象的でした。まだもう少し長生きしたいと言われていたのです。

それを聞いて私は「正直な人だな」と思いました。普通なら「114歳まで生きたんだから、もうこれで十分…」なんてことを言いそうなものですが、そのようなことは言われないのです。

長寿の高齢者に対して、「今の日本人女性の平均寿命は87歳だから、それ以上生きれただけ儲けもの」などと言われる方がいます。それを聞くと私は少し違和感を感じます。現在の年齢が何歳であろうと、まだこれからも生きていたいもの。それが人として当たり前な気持ちです。

だからというわけでもありませんが、私は診察室でよく言います。「100歳はあたりまえ。まずはそこまで元気にがんばりましょう」と。

ところが最近は、100歳など全然珍しくなくなってきました。100歳一歩手前、あるいはすでに超えた患者さんも外来に来られることがあります。

100歳超えたら次は110歳
元気にがんばりましょう!

石井 院長
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