石井院長コラム|特別編~現代版【怪談】~AIとロボットの時代

 

石井院長コラム・特別編

特別編~現代版【怪談】~
AIとロボットの時代

A Modern Ghost Story — The End We Chose


石井院長

現代版怪談

AI・少子化・人類の未来

7月になりました。夏ですね。夏と言えば怪談。今回は現代版怪談に挑戦です・・・。

最近、人々の間でAI利用が急速に浸透しているようです。よく聞くのはAIに人生相談する人が増えているとか。特に若い女性に多いようです。AIは相談者の考えを一切否定することなく常に味方です。適切な答えも返してくれます。なんでも相談できる相手AI。もしそれが人間だったら恋愛関係に発展しそうですね。

一方、電気自動車で有名なテスラ社は来年の2027年、介護ロボットを製品として世の中に販売開始するとのこと。AIを搭載した人型ロボットの実用化がいよいよ始まります。本物の人間と比べると見た目も機能もまだまだ、という感があります。しかし今後、さらに改良が加えられ、いずれ人間と見分けがつかないようなものになっていくのは時間の問題でしょう。

すでに述べたとおり、特に女性は現時点でかなりAIに依存しています…私は最近それを知ってとても驚いています…。そういった中で、人型ロボットが進化し、肌の感覚まで人に近づくようになった場合、女性にとってロボットは本物の恋愛対象になりそうです。人間の男性だと、付き合って最初のころは優しく、なんでも相談に乗ってくれます。しかし、しだいに冷たくなり、浮気なんかしたりして…。それに比べ、AIの男性ロボットは裏切りません。いつでも優しく常に自分の見方でいてくれる。恋愛対象として、ロボット彼氏に勝るものはありません。

一方、男性の場合はそれ以上でしょう。洋の東西を問わず、男性は、恋愛対象として、まず外見を重視する傾向があります。顔の形、肌、髪の色、体形…女性に会うと、まずはそれらに注目します。人型ロボットが高性能になって、いずれ人の外見そのものに近づいた時、ロボット女性は既に美人ぞろいです。そうなると、彼女らは一気に人間男性の注目の的となることは想像に難くない。その頃にはAIクラウドであなたに関するあらゆるデータが蓄積されています。あなたがどのような生活を送り、そして女性に対する好みはどうか…。その頃、あなたはamazonで人型女性ロボットの購入依頼を出します。すると、間もなくあなたの好み通りの女性が家に送られてくるのです。

送られてきたAI女性ロボットは、美しいだけでなく常に優しいです。職場で嫌なことがあってもいつも励ましてくれます。かくしてあなたは女性ロボットの虜になります。もし、あなたの好みが変わったら、amazon社が即座に交換用の新たな女性ロボットを送ってくれる。あなたはまた恋をします。人間の女性の場合、どんな美人でも、性格がものすごく悪かったりするのを誰もが知っています。でもロボットの女性は全く違う。こうなってくると世の中全体にも変化が起きてきます。まず風俗産業は衰退すること間違いなし。テレビのアイドルなんかも消滅するかもしれません。人間の女性を売り物にする産業はことごとくなくなります。かくして、女性は人類史上始まって以来、ついに男性から完全に開放され自由を得ることになる。世の中が健全になるでしょう。しかし、ここで何かいやな予感がしませんか…。結論を言うと、少子化という問題に拍車がかかりそうです。

そもそも、現在の少子化の原因として、貧困など経済的な問題が言われています。そのため、政府は、若い家庭への経済的な援助など、積極的な支援をしています。しかし、なかなかその効果が見えない。そうしているうちに、少子化はいつしか我が国のみならず、世界的な現象となっていました。富める国に限らず貧しい国まで、経済の良し悪しにかかわらず今、少子化は世界中で進んでいるのです。研究者によると原因は、経済の問題以上に「社会環境、生活が便利になってしまったこと」にあるとしています。現代は、結婚しなくても楽しい独身生活が営める環境ができてしまいました。だから無理して結婚する必要もない。それが今の少子化の根本的な原因なんじゃないかと。

そして、今、AIの時代が幕を開けました。AIによって人々の生活はさらに便利になります。それに留まらず、人々の根源的な性に関する欲望まで誰でも容易に満たされそうになっているのです。

ハルマゲドンという言葉があります。新約聖書『黙示録』に書かれた人類終末の話です。人類はある時、神の怒りに触れ災厄が起き、苦しみの中、滅亡する。それを信じた中世のキリスト教信者は恐怖におびえ、神に祈りをささげます。信仰の対象として当時のローマ教皇の権力は絶大なものとなりました。それにより、十字軍遠征や贖宥状発行、神聖ローマ皇帝を破門にしたカノッサ事件など、いろいろな歴史的出来事が起こりました。実際のところ、ハルマゲドンは起こりませんでした。しかし、その後もいろいろな宗教の予言だとか、大預言者の人類滅亡の予言などが続いています。今でも世界的な大地震だとか、小惑星の地球への衝突とか、怖い話は尽きません。絶対起こらないとは言えませんが、やはりそのような悲劇的なことは起こらないと私は思っています。

しかし、これだけは言えるのです。「それでも人類滅亡の危機はすぐ近くに迫っている」と。ただ、それは災厄ではなく、人間の欲望が作り出した一産物によるものだと。もっとも、この一産物が人間に直接危害を加えるわけではない。むしろ人間がそれを信じ、愛し、それによってもたらされる幸せの結果なのだということ。近い将来、人類は男も女も皆、最高の伴侶が得られます。誰もが幸せになる。ただし、その伴侶は人間の男女ではなかった。

一般に、何らかの事件や不幸な出来事が起き、それが原因で大災害がもたらされるような場合、人類はそれに歯止めをかけようと一致団結して対策をたて、実行します。しかし、このAIによる大悲劇というのは、それをもたらす当事者の個々人はいたって幸福。不幸の要素は微塵もない。そのため誰一人として何の対策もたてようともしない。そのまま、まっしぐらに悲劇の世界に人類は突き進んでいくことになってしまうのです。ハルマゲドンは起こる。しかし、それは悲惨なものではなく、喜びにあふれ、穏やかに、ひっそりと迎える人類の終焉…我々が愛した多くのAIたちに囲まれて。

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以上、現代の怪談っぽく、妄想話を長々とお話ししました。ただ、みなさん、我々が生きている間にこのような悲劇が起こることはありません。というのも現実的には電力供給の問題があるからです。AI、さらにAI搭載ロボットが広く普及するには地球規模の電力供給問題を解決しなければなりません。現状、その目途はたっていません。進化したロボットは近い将来確かに現れるでしょう。しかし、それは数が限られており、一部のお金持ちのもの。世の中にあふれるということはない。たとえば常温核融合(放射能は出ません)などの夢のクリーンエネルギー技術が現実化するなら別ですが…。現状、なかなかそのような世界はまだ見えていません。

・・・でも、もし万が一、近い将来、そのような何らかの素晴らしいエネルギー革命が実現してしまったら、もはやそこで我々は本当に覚悟しなければなりません。その時こそ、人類滅亡のカウントダウンの始まりです。

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町の中を歩いている時、さえないおじさんが若い絶世の美女と腕を組んで歩いているのをみたらちょっと注意です。その女性は人型ロボットかもしれません。よく観察してみて。

石井院長
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